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住宅購入とお金の本

特集18住宅ローン、金利だけで選んでいいの?
     保険(団体信用生命保険)で銀行を選ぶ

特集18 住宅ローン、金利だけで選んでいいの?

 「金利優遇が○○%なので、A 銀行よりB 銀行の方がお得・・・」。このように住宅ローンの金利だけで借りる銀行を選択していませんか?
ここでは、住宅ローンを組む際に加入される『団体信用生命保険(以下、団信)』について考えてみたいと思います。
・・・読者の皆さん、ホントに金利だけで選んでいいんですか??

団体信用生命保険とは

 団信とは、住宅ローンを組む際、ご主人(債務者)の身に万が一のことがあった場合、残された奥様やご家族にその債務が残らないようにするために自動的に付帯される保険のことです。ちなみに、住宅金融支援機構の『フラット(35)』の場合、団信は自動付帯されません。別途保険料をお支払い頂いての任意付帯となりますので、今回の比較からは除外させて頂きます。 自動付帯の場合、保険料は銀行負担ですので別途保険料を支払う必要がなく、しかも、通常の生命保険であれば、年齢・性別、場合によっては職業によって保険料が変わるのに対し、団信の場合は全て一律ですので、小さな負担で必要な時期に大きな保証が得られるというメリットがあります。住宅を購入すると、人によってはそれまで加入していた保険の死亡保証額を下げて、それに伴い安くなった保険料分で別な保険に加入したり、貯蓄に回すことだってできるのです。

大疾病保障付の団体信用生命保険

 3大疾病団信、7大疾病団信、8大疾病団信など、特定の疾病に罹ったり、その後所定の状態になったりした場合に債務者の生死にかかわらず保険金が支払われ、住宅ローンの借り入れ債務が消えてなくなるものです。 通常これらの団信に加入する場合、住宅ローンの借入金利が0.15~0. 3%上乗せとなったり、銀行によっては別途保険料の支払いが必要となります。しかし、X 銀行の場合、7大疾病の団信が別途負担無し(銀行負担)にて加入できるのです。金利優遇も大きく取れて、しかも保証も充実という“ イイとこ取り” ができる訳です。 次に、一見どれでも同じように見えるこの団信、実は“ 癌” に罹患した場合、1年間所定の就業不能状態が継続した場合に限り保険金が支払われるものと、“ 癌”と診断された時点で保険金が支払われるものの2通り存在します。前者の場合は、就業不能状態が1年間継続しなければならないので、実際に生存して保険金が支払われるケースは稀になると思われます。それと比較して後者の場合は医師の診断確定の時点で保険金が支払われるため、その後手術や治療によって短期間で治癒した場合でも、以降住宅ローン債務は消えてしまうという点でとても充実した内容と言えます。 また、最新の団信としては昨年秋、Y 銀行が3大疾病(癌の場合は前述の後者)に加え、16の特定状態、所定の要介護状態になった際に保険金が支払われるという団信をラインナップに加えました。この団信に加入すると、心臓にペースメーカーを装着したり、腎臓病を患って以後人工透析を必要とする状態となったり、事故で片目を失ったり・・・といった場合にも住宅ローン借入債務全額の保険金が支払われるのです。将来該当される方もかなりいらっしゃるのではないのでしょうか。

ワイド団信

 現在や過去の病気によって、一般の団信に加入できないような方向けのものです。一般的に団信に加入できないと、年収がいくら高くても、また、自己資金の比率がいくら高くても、民間銀行の住宅ローンの借り入れはできません。こういった方の場合、かつては、団信が任意加入となっている『フラット(35)』という選択肢しかありませんでした。しかし、近年、例えば高血圧症・糖尿病・肝機能障害など、通常の団信では加入を断られてしまうようなケースでも加入できる団信をラインナップに加えた銀行があるのです。これをワイド団信と言いますが、借入金利にプラス0.3%の負担で加入が可能です。

連生団信

 ご夫婦で協力して住宅ローンを組まれる場合(ペアローン)です。例えば、ご主人2,000万円・奥様1,500万円(計3,500万円)の住宅ローンを組む場合、団信はご主人2,000万円・奥様1,500万円が付帯されることになります。その後、ご主人が病気や事故でお亡くなりになった場合、残された奥様には、以降も奥様の住宅ローン借り入れ債務(当初1,500万円)は残ってしまうことになる訳です。もし、このご夫妻がZ 銀行で同じように住宅ローンを組むとすればどうなるのでしょうか。このZ 銀行の場合は、ご主人の身に何かあれば、3,500万円の住宅ローン借り入れ債務全てが消える団信が付帯されるのです。しかも、奥様にも同じ3,500万円の団信を付けることも可能ですので、その場合はご夫妻どちらかが一方でも病気や事故でお亡くなりになった場合には、住宅ローン借り入れ債務は全て消えることになるのです。

負担額

 これらの団信に加入する場合、一部の銀行を除き、自動付帯の団信の場合と比較して、借入金利が0.15~0.3%高くなります。しかし、例えば元金3,500万円の住宅ローンを組む場合、変動金利を利用して0. 775%の借入金利で組んだ場合と0.15 ~0.3%金利がアップした場合との差額は、月々2,409 ~ 4,856円です。これだけの充実した保証が、これ位の負担増で得ることができるということを考えれば、銀行選択の際のもうひとつの柱に据えることも “ 有り” だと思うのですが、読者の皆さんはいかがですか? 特集18 住宅ローン、金利だけで選んでいいの?