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特集42 本年11月ついに相鉄・JR直通線が開業‼

 待ちに待った!と表現したらよろしいのでしょうか。本年(令和元年)11月、ついに相鉄線とJR線の相互乗り入れが始まります。そこで今回は、相鉄・JR直通線の開業や沿線の(再)開発事業が不動産という資産に与える影響について、1級ファイナンシャルプランニング技能士(CFP)のFP住宅相談ネットワーク代表・黒須秀司が解説いたします! 昨年オープンした駅直結の商業施設 JOINUS TERRACE二俣川 昨年オープンした駅直結の商業施設 JOINUS TERRACE二俣川

開業時期と概要

 相鉄とJRによると、相鉄・JR直通線の開業は本年11月30日(土)と発表されています。いよいよ数か月後です。直通線は以下の表記載の区間を走ります(西谷駅で相鉄本線と分岐)。今後相鉄線沿線で西谷より海老名方面の方々は、現在JR東海道線・横須賀線を走っている「湘南新宿ライン」のような感覚で新宿方面への直通利用ができることになります。例えば、二俣川~新宿間の所要時間は最速で44分とのことですので、湘南新宿ライン(快速)を利用した戸塚駅~新宿駅間の最速所要時間とほぼ同じになります。また、相鉄いずみ野線の通勤特急(二俣川までの停車駅:湘南台・いずみ野)が海老名発のJR線直通の特急電車と二俣川で接続する予定になっているようですので、いずみ野線にお住まいの方々も相互乗り入れの恩恵を受けることができそうです。

沿線の(再)開発事業

 相鉄線沿線の(再)開発事業も目白押しです。既に二俣川駅南口の再開発事業の完了により、昨年4月、駅直結の商業施設JOINUS TERRACE二俣川の第1期エリアがオープン、昨年11月には第2期エリアもオープンし、相鉄線のビッグ・ステーションである二俣川も今までと違った現代的な雰囲気の駅に生まれ変わりました。
 また、羽沢横浜国大駅前周辺の開発計画やいずみ野線のゆめが丘駅からブルーライン線の下飯田駅を結んだ広範囲に及ぶ土地区画整理事業も進行中で、ここには大規模な複合商業施設の建設も予定されています。加えて、瀬谷駅南口の再開発も着工され、2021年9月の完成を目指して現在工事が進行中です。
 このように、JRとの直通線だけでなく、相鉄沿線各所でさまざまな(再)開発事業が行われています。また、2022年度下期開業を目指して、相鉄・東急直通線の工事も進行中です。こちらが完成すると、JR直通線、東急直通線の2ルートでダイレクトに都内へアクセスすることが可能になります。また、東急直通線の運行頻度は、JR直通線よりも多く、朝ラッシュ時間帯で1時間あたり10本~14本程度、その他の時間帯で4~6本程度の運行が予定されています。加えて、東急直通線においては、羽沢横浜国大の隣り駅が新横浜になりますので、新幹線へのアクセスもとても便利になります。

新駅「羽沢横浜国大」駅の駅舎 新駅「羽沢横浜国大」駅の駅舎が完成 新駅「羽沢横浜国大」駅前周辺の開発計画(イメージパース) 新駅「羽沢横浜国大」駅前周辺の開発計画(イメージパース)

相鉄・JR直通線の停車駅 いずみ野線の通勤特急が二俣川で特急(JR直通)と接続予定 相鉄・JR直通線12000系電車 相鉄・JR直通線12000系電車 ゆめが丘・下飯田再開発(イメージパース) ゆめが丘・下飯田再開発(イメージパース)

直通線開業・(再)開発事業に伴う不動産価格への影響

直通線開業の詳細は鉄道をご趣味にされている方には到底かないませんので、次は開業や(再)開発事業が私の専門分野である不動産に及ぼす影響について考えてみたいと思います。  まず、結論から申し上げますと、直通線開業や(再)開発事業によって、どれだけ不動産価値が上下動するか(或いは変動しないか)を断言することはできません。そこで、2008年3月30日に開業した横浜市営地下鉄グリーンライン線のふたつのケースを例に挙げて考えてみたいと思います。 <その1.「都筑区川和台」建築条件無し土地のケース~川和町駅へ徒歩10分程度の整形地・接道条件も同じ>  ・[開業前] 2005年5月の売買事例→1坪あたりの単価:@731,000円  ・[開業後] 2008年9月の売買事例→1坪あたりの単価:@885,000円 <その2.「都筑区南山田三丁目」建築条件無し土地のケース~北山田駅へ徒歩10分程度の整形地・接道条件も同じ>  ・[開業前] 2004年5月の売買事例→1坪あたりの単価:@823,000円  ・[開業後] 2011年4月の売買事例→1坪あたりの単価:@1,077,000円  上記のケース<その1>、<その2>ともに開業前は、最寄駅までバス利用という立地条件でした。両ケースともに上段はグリーンライン開業前の売買事例で、下段は開業後の売買事例です。結果として<その1>で21%程度、<その2>では31%程度、坪単価が上昇しています。もちろん、グリーンライン開業に伴う事情以外にも、その時々の経済情勢や個別事情など、さまざまな複合的な条件が折り重なって価格が形成されていますので、価格上昇の要因全てが鉄道開業であるとは断言できません。しかし、リーマンショックの発生は2008年9月ですので、下段の開業後の事例については両ケースとも経済情勢が悪くなりつつあった、或いは悪い時の事例であり、上段の開業前は経済情勢が良かった時の事例と言えます。このように、経済情勢が悪い時に価格が上昇しているということは、私としては少なからずグリーンライン開業が取引価格に影響を及ぼしているのではないかと考えています。
 このように、割合はともかくとして、相鉄・JR直通線開業や今後の相鉄・東急直通線の開業、沿線の(再)開発事業が、周辺の不動産価格にも影響を及ぼすと考える方が自然だと思います。但し、読者の方には既に価格が大幅に上昇してしまっているのでは?とお考えの方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、今年11月に開業するのはJR線との直通線です。前述の通り、2022年度下期には東急との直通線開業が控えており、相鉄線沿線各所での(再)開発事業の多くはまだ完了していません。直通線の開業という利便性の向上だけでなく、(再)開発事業により街がきれいに新しくなれば、それを好む方も必然的に多くなります。それによって需給バランスに変化をもたらします。繰り返しになりますが、これら事業の大半はまだ〝進行中〟なのです。
 次に現状の市場についてです。消費税の駆け込み需要は既に終わり、現在不動産市場は、場所によっては少々商品がダブついているのが実情です。そのため、良質な住宅が少し前よりも安価に購入できるチャンスがあるのです。私の個人的な考えですが、このタイミングで相鉄線沿線に的を絞って住宅を購入することで、将来の資産価値上昇メリットを享受できる可能性があるのではと思っています。そして、このような相鉄線沿線の中でも特に私のおすすめは、購入されたお住まいの住所が〝横浜市○○ or川崎市○○〟となる、本線であれば、瀬谷~武蔵小杉間、いずみ野線であれば、ゆめが丘~二俣川間です。何故ならば、〝物件アドレス〟も不動産の価格に影響を与える重要なファクターだからです。

あとがき

私は、25年近く不動産の売買に携わっておりますが、かつてはお客様に相鉄線沿線をおすすめすると、ご遠方の方であれば〝知らない〟、近郊の方であれば〝不便〟といったように、比較的ネガティブな印象をお持ちの方が多かった印象があります。しかし今後は、相鉄線で横浜駅へ直通、相鉄とJR、東急それぞれの直通線で都内へ乗り換え無しでアクセスできるようになります。正に相鉄線は横浜市内で最も便利な路線のひとつに生まれ変わるのです。お住まい探しがこれからという方、また、今まで相鉄線を外してお探しになっていた方は、この機会に視点を変えて相鉄沿線にスポットを当ててみてはいかがでしょう。
*現在FP住宅相談ネットワークでは、相鉄線沿線の〝未公開物件情報〟収集に力を注いでいます。公開されている情報よりも情報鮮度が高い未公開物件を数多く取り揃えておりますので、お気軽にグループ各社へお問い合わせください。